2017年10月1日日曜日

モントリオールBulletin4月号-日本より…おいしい!

モントリオールの日系紙、Bulletinの4月号に掲載された原稿です。
少し時期は違うのですが、ケアの仕方がご参考になれば。

「なんて食べ物の美味しいところに来たんだろう!」
それが私がモントリオールに来た最初の印象でした。
アルマ出身の妻と結婚することになり、それなら住んでみようか、
とやって来たのが昨年9月。実はカナダ自体人生で初めてだったんです。
幸いなことに妻は兄弟や親族が多く、何十人もの家族に暖かく迎えられ、
素敵なお家や別荘、その周りの自然の豊かさなど、
どれも目を白黒させる経験に満ちた半年なのですが、
それにしても…とにかく食べ物が美味しい!

普通のスーパーで売られている食材ですら皆相当美味しいんです。
肉類はどれもしっかり旨みがあり、野菜もそれぞれしっかりその野菜の味がしています。
こちらで初めて料理をした時、鶏肉と野菜をちょっと一緒に煮ただけの適当料理のつもりが、
出来上がりのあまりの美味しさに仰天しました。

NYに3年ほど住んだことがあるのですが、いくらオーガニックのお店で食材を買っても
肉に旨味がなくスカスカで野菜も香りは僅かでした。
そして美味しいものなら日本、と思いますが、こちらの野菜を経験してみると、
日本で一般に売られている野菜はどれもその野菜独特の匂いや味を相当無くしてしまっていて、
なんとなく甘いだけのものになっていることに気づきます。
酸味のないトマト、苦味のないピーマン、人参臭のない人参、アクのないほうれん草…
生で食べるには良いのでしょうけど、こうして煮込んだ時は、
やはりそれぞれの野菜の野菜臭やエグみがないと深みが出ないのだと思いました。

そんなわけでよだれの止まらない毎日なのですが、
よだれと言えば、最近日本の整体法の中で「早食いに気をつけよう」と説くものがあります。
よく噛まずに塊をぐいぐい飲み込んでいると、
唾液による酵素分解が十分でない食べ物が腸内でガスの発生を呼び、
お腹が張る、ぽっこりお腹になる、それが腰を内側から引っ張って腰痛になったり、
全身の緊張の原因になっているという見方です。

だから咀嚼が大事、というわけですが、噛むだけでなく「唾液としっかり混ぜること」が要です。
おへその下を少し押してみて、圧や重さ、痛みのある方は、しばらく早食いを気をつけてみて下さい。
とにかく塊は飲み込まない事だけはルールです。
一口あたり30回なんて言われますが、数えるのは飽きるし続かないので、
咀嚼し、舌も上下左右にしっかり使うことで、
口の中に唾液の瑞々しさが広がるその感じを改めて楽しんでみて下さい。
口の中ってこんなに気持ちのいいものなのかと再発見があるはずです。
味覚も豊かになります。
一週間も経たないうちに、気づくとお腹がほにゃほにゃと柔らかくなっている事でしょう。

何を食べたら良い、食べない方が良い、という話より、
食べ方を落ち着いたものに変えてみようよ、というこの考え方を私は気に入っています。
書いていてお腹がすいてきちゃいました。
さぁ、ケベックの美味しいもの、今日は何を食べようかなぁ!

画像用説明:
 唾液が出にくい方は左右下顎の骨の内側を緑の線の様に親指で押していってみて下さい。
口の中に唾液が出て来ます。

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