2017年10月1日日曜日

モントリオールBulletin6月号-春が一気にやって来た!

モントリオールの日系紙、Bulletinの6月号に掲載された原稿です。
少し時期は違うのですが、ケアの仕方がご参考になれば。


モントリオールの春は本当に一気にやって来るんですね!
五月初旬。月曜日にたんぽぽがちらほら咲いてるな、なんて思っていたら、
水曜日にはもう一面黄色に咲き乱れていて驚きました。
木々の芽吹きもものすごい速さで、
街の色合いが数日のうちに緑に変わったのにもびっくりです。
日本でも桜が一気に咲く様子は見事ですが、
春の季節は梅、モクレン、桜、ツツジと次第々々に移ろっていく様に感じていたので、
こちらで全ての植物が一斉に芽吹き花咲く速さに驚きました。

大学からロワヤル山前を通って帰る道すがら、
たんぽぽといえば、英語でDandelionだったな、なんて思い出した途端、
ん?もしかしてそれってフランス語でdent de lion(ライオンの歯)なのか?
っと思って調べたら本当にそうで、モニュメント前で、おぉ!っと叫んでしまいました。
そんなの今更知ったの?と思われるかもしれませんが、
フランス語クラス、Level3では語彙も増え、
こうした連想が出来るようになったおかげで、
これまで外国語名として意味を知らずに覚えていた単語が
« 意味ある »言葉に変わっていくのが日々新鮮、感動しっぱなしなんです。
ちなみにたんぽぽは最近はpissenlitと呼ばれるそうで、
由来はpisse en lit(ベッドでおしっこ)、葉の煎じに利尿作用があるからだそうです。
日本名みたいな可愛い名前にしてあげたいところです。

さて、前回は足指を緩めて足腰を楽にする話でしたが、
足指じゃんけん、楽に出来る様になったでしょうか?
芝生が生え揃って来て裸足で歩くのも気持ちよさそうです。
思い切り伸びをして深呼吸もしたくなって来ます。
今回は呼吸を楽にするポイントについて書きたいと思います。

冬の間、寒さに身を縮め、かつ重いコートに耐えて来た姿勢というのはつまり、
首肩が縮こまり、胸がすぼまった姿勢です。
どうにもこういう姿をしていると気持ちまで沈んで来て"胸が塞ぐ"想いでしたが、
習慣化した無意識の緊張で、文字通り、胸骨周りの動きが悪くなり、
呼吸の動きを塞いでしまっているのです。

その強張りを緩めてやる中心は膻中(だんちゅう)にあります。
両乳首の真ん中、胸骨が僅かに窪んで平らなところです。
この部分を図の赤い線の様に縦に爪で少し刺激して、
青い矢印の様に左右にずらして緩めます。
撫でる方法で緩める場合は、胸骨上を膻中から上に撫で上げていきます。
ほっとすることを"胸をなでおろす"なんて、からだ言葉では言いますが、
撫でて身体を緩める時には身体の内側や前面は上向きに撫でると緩みやすいのです。

膻中まわりの緊張が緩むと、"胸のつかえがとれ"て、
胸の前方向の動きが良くなるので、息が大きく吸い込める様になります。
脇を通して胸と繋がる肩甲骨周りの緊張も緩むので、肩周りの動きも楽になります。
溢れる緑と、眩い日差しの中で気持ちよく身体を広げられる事でしょう。

"胸踊る"この季節、植物たちと同じ様に、思い切り伸びやかに季節を楽しみましょう!

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